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歯科道具誌 JJDent Gadgets No.1 1995 (平成7年) 目次    (※大会プログラムより)

日本歯科道具研究会 会長 あいさつ
特別講演 「歯科切削にまつわる諸問題」
☆第5回道具大賞にて発表 ↓クリックで冒頭を表示します。
一般研究発表 1.自作にこだわる私の臨床
   〃

2.ポスト形成用ダイヤモンドバーの作成

   〃 3.歯科用自動洗浄機の開発
   〃   4.カートリッジタイプ印象材のための電動プランジャー
   〃 5.真空加圧鋳造機の湯流れの改造
   〃 6.形状記憶アタッチメント義歯
   〃 7.歯科用患者ロボット−計測メカニズムと機能
   〃 8.生体の下顎運動に近い動作をする咬合器
   〃 9.義歯乾燥器・咬合調整の工夫
   〃 10.支台歯形成のシステム化に関する器材の考案、試作
   〃 11.デンタルプレスケールの臨床
   〃 12.感染防止のための光重合器用Light Guideカバー
   〃 13.Er:YAGレーザーによる切削について
   〃 14.絶縁被覆根管リーマーの開発と臨床応用
   〃 15.芯振れが少なく切味抜群のスマートバーとFGバー・アダプターの紹介
シンポジウム 「切削器具と器械」
・ダイヤモンドポイントの切削条件、切削性能
・歯科医療におけるカーバイドバー
・非接触軸受応用の診療用マイクロモーター
・エアータービンの切削条件と回転およびびトルク持続性について
  日本歯科道具研究会 理事会議事録
日本歯科道具研究会 会則
日本歯科道具研究会 会員名簿
日本歯科道具研究会誌 投稿規定
編集後記

*一般論文(冒頭)*

自作にこだわる私の臨床
明海大学歯学部非常勤講師(小金井市)開業 藤井万弘
明海大学歯学部教授 橋本弘一
私は開業以来、10年以上様々な器具機械の自作に取り組んできました。たとえば、キャナル
メーター、現在では小型のものが多数市販されていますが、10年以上前は大型のものが多く
ユニットのブラケットテーブルの上に置いて仕事をするなどと云うことは考えもしませんでし
た。キャビネットかモービルの上に置いて使用すると云うのが常識でした。
そこで私は、何度か小さいものは作れないかと考え(ブラケットテーブルの上に置いて術者の
視線を大きくそらさなくても仕事が可能なもの)、自作しました。(続く)
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ポスト形成用ダイヤモンドバーの作成
千葉県開業 倉本佳明、清水友
昭和大学・歯・歯科理工 宮崎隆
はじめに
最近の歯科治療においては、合着材や支台築造にフィラーを含むコンポジットレジンを頻繁に
使用するようになってきた。ポストの再形成時及び根管治療のやり直しの際には、従来のスチ
ールバーでは刃が立たない場合も少なくない。根管治療の効率化を図るためのエンド用のダイ
ヤモンドバーは、各社より多種市販されているが、ポスト形成時こそダイヤモンドバーが必要
な時代に来ていると考えられる。(続く)
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歯科用自動洗浄機の開発
千葉県開業 倉本佳明、清水友
昭和大学・歯・歯科理工 宮崎隆
(有)デンタックス研究所 小川和男
はじめに
最近では種々の感染症がクローズアップされてきており、洗浄時には厚手のゴム手袋を着用し、
ワイヤブラシ等を用いて、器具の洗浄を行っている。
しかし、歯科用器具には鋭利なものや滑り止め用の細かい溝がついたものが多く、安全を確保
しながら、歯科特有のセメント等の強固な汚れを落とすことは、大変困難な仕事となってきて
いる。(続く)
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カートリッジタイプ印象材のための電動プランジャー
昭和大学歯学部歯科保存学第2講座 鈴木敏光、佐藤尚、和久本貞雄、久光久
1 目的
シリコンラバー印象材のカートリッジタイプは練板上で手練和する必要がなく操作が非常に簡
単である。さらに必要量だけ取り出すことができ、硬化体中の気泡は手練和と比較して非常に
少ないという利点を有している。
このタイプの印象材は、カートリッジから印象材を抽出するのに専用のガンが必要であり。そ
の操作のため、ある程度の握力が要求される。しかし、一般にアシスタントは女性であり、そ
の握力は弱く、印象材を素早く抽出することは極めて困難である。また、ガンを使用した後の
手の疲労も大きい。
そこで、これらの問題点を解決することを目的として、電動で印象材が抽出できるプランジャ
ーを開発した。(続く)
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真空加圧鋳造機の湯流れの改造
東京都杉並区開業 荒井敏夫
小型で温度管理ができて、手頃の値段で入手できる真空加圧鋳造機は現在4社から販売されてい
て、オーバーヒート、金属の酸化等は、ある程度解決されたが、この方式は鋳型部分を吸引によ
りいったん陰圧にするが、加圧時に吸引は停止する。このため吸引ではなく真空加圧方式という
ことである。欠点は隔壁がないので全方向から加圧され、リングの底部からも加圧される欠点が
ある。
この現象を解決するにはリング内の空気の流れを一方通行にすることである。その方式には、
@真空加圧排気方式
A加圧吸引方式
B真空加圧吸引方式
がある。(続く)
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形状記憶アタッチメント義歯
福辻SMA研究所 福辻敏
この度、Ti−Ni形状記憶合金を利用した局部床義歯用アタッチメントを考案した。
それをSMアタッチメント(SMA)と命名して、実際に臨床に応用した形状記憶アタッチメン
ト義歯についての説明と、この義歯の臨床応用について報告する。(続く)
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歯科用患者ロボット−計測メカニズムと機能
東京医科歯科大学・医用器材研究所・精密機械 宮入裕夫、永井正洋
1.まえがき
エアータービンの高速化に伴って窩洞形成や支台歯形成などの歯科切削技術を習得するためには
、切削技術の定量的評価が必要である。ここではこのような問題を解決するために、歯科用患者
ロボットの試作を行い歯科切削技術の向上と評価について検討した。(続く)
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生体の下顎運動に近い動作をする咬合器
RSAスポーツ歯学研究所、藤井歯科(名古屋市)、吉川病院歯学部(春日井市) 藤井佳朗
歯科界において、基礎研究、臨床実地を問わず、咬合器はなくてはならない。その運動は、ヒト
の咬合運動により近いものであることが望ましい。
咬合器の役割の主なものは、歯科補綴、修復物の製作のため、適切な顎運動を口腔外で再現する
ことであるが、たいていの咬合器は、生体の顎関節の位置に、喋番運動の中心が位置するように
できている。(続く)
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義歯乾燥器・咬合調整の工夫
埼玉県開業 葭田秀夫
1 義歯乾燥機
義歯裏装材を使用するにあたり、治療室における直接法の使用は、技工室における間接法の使用
と比較して辺縁の接着強度等が劣ると思われる。
これは直接法修理義歯の含有水分の量(乾燥度)が原因のひとつと考えられる。
修理義歯をエアーシリンジで乾燥した場合と、ヘアードライヤーの温風で乾燥した場合を1/1
00gまで計量できる電子天びんで計量比較したところ、後者が平均3/100g軽くなること
がわかった。
乾燥時間は5分以上温風乾燥してもそれ以上変化がないので、5分とし、又冷風での冷却時間も
5分とした。
ブリキの空き缶と市販のヘアードライアーを利用して義歯乾燥機を自作して毎日の臨床に応用し
ているので、その製作方法・使用法等を報告する。(続く)
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10 支台歯形成のシステム化に関する器材の考案、試作
大阪市開業(神奈川歯科大学補綴学教室第3講座非常勤) 川越善人
演者は支台歯形成の術式を教育から臨床までシステム化し、効果的に教育、臨床を進めて行く目
的で様々な器材を考案、試作した。(続く)
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11 デンタルプレスケールの臨床
大阪府歯科歯科医師会 日本補綴歯科学会 岡崎卓司
研究機関では顎関節症の諸検査には高度の機器の導入がされているが、我々臨床家では不可能な
ことである。臨床の場での咬合状態の観察には、単に咬合紙による咬合接触部位を目視したり、
色の抜け具合から咬合圧の強弱を推測したり、一部でTスキャンによる咬合チェックをされてい
るのが現状であろう。客観的に咬合状態を把握できる機器の出現を待っていたのであるが、今回
富士写真フィルムの咬合圧の感圧シート「プレスケール」を用いた咬合評価システムとして「オ
クルーザー」が登場し、前回の本大会にて北大第二補綴より発表済であるが、今回はその末端の
臨床家での活用について述べてみたい。(続く)
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12 感染防止のための光重合器用Light Guideカバー
須賀歯科医院 須賀康夫
近年、院内感染に対して世界中の医療関係者や患者が大変神経質になっている。しかし医療関係
者側で意外に問題にされていないのが、光重合器の先端に装着されているLight Guide
の感染防止対策である。このLight Guideは、治療中に患者の口唇をはじめ、歯牙、
舌、頬粘膜、および歯肉に直接触れるため非衛生的である。そのLight Guideは繰り
返し高温での滅菌操作には耐えられず、せいぜい消毒用アルコールを含ませたガーゼで軽く拭く
程度であり、自身のもてる感染防止対策は全く無いに等しいといっても過言ではない。このよう
なことからLight Guideの感染防止対策に二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)
の超薄型タイプ(25μ)を封筒状に加工して、それをLight Guideに被せて各患者
ごとに新しいものと交換して用いれば院内交叉感染の防止に大変役立つはずである。このような
ことから、今回私は二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)製のLight Guideカ
バーを製作したので紹介する。
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13 Er:YAGレーザーによる切削について
大阪歯科大学歯科保存学講座 熊崎護、藤井弁次
”音と振動のない歯科治療”
レーザーで歯科治療を行うと、従来のエアタービンで歯を切削する方法に比べて、音や振動によ
って歯に痛みを与えることは全く無くなる。
歯を治療する場合、エアタービンの音と振動とを思い浮かべて、虫歯の痛みが我慢できなくなる
まで歯科医院を敬遠する人が多いということをよく耳にするが、レーザーを使用すると、その元
凶が無くなるわけである。また、エアタービンを用いると、僅かながら超音波が発生し、歯全体
を揺すってしまうと言われるが、そうした振動による炎症の障害も避けることができる。
以上のことから、レーザーによる切削は、今世紀の新しい発見であるといわれている。(続く)
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14 絶縁被覆根管リーマーの開発と臨床応用
日本大学歯学部 斉藤毅、福田裕文、山岡大
根管治療における根管長の測定は砂田らによるEMR装置の開発以来、改良が加えられており、わ
れわれは出血などの湿潤根管でも測定可能な器具(2つの異なる周波数の相対値で測定するEMR
:APIT)を開発し、臨床に供している。しかしリーマーを用いた従来の根管電極では、根尖部
以外では根管から根表面に走行している象牙細管が存在する根管壁により、インピーダンス値の低
下が生ずるおそれがあるなど測定精度に問題が生じている。(続く)
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15 芯振れが少なく切味抜群のスマートバーとFGバー・アダプターの紹介
滝口矯正歯科診療所 滝口弘毅
フェニックス・デント社 岡根谷哲次
回の道具研究会の主題は『切削』であるからアメリカのプレシジョンロータリー・インストルメ
ント社スマートバーと日本のフェニックス・デント社のFGバーアダプターを紹介する。(続く)
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