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歯機器誌 JJDent Equip Vol.11 No.2 2005 (平成18年4月) 目次
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巻頭言 |
歯科医学研究と薬事法の改正 |
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第15回研究発表大会を終えて |
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第15回研究発表大会受賞リスト |
寄稿論文 |
わが国における歯科機器の歴史 |
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*一般論文(冒頭)*
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1 |
超音波チップを用いた根管拡大と根管内異物除去について |
日本大学歯学部保存学教室歯内療法学講座
日本大学歯学部総合歯学研究所高度先端医療研究部門 明石俊和 |
はじめに
根管理療における根管口の漏斗状拡大には回転切除の代表格であるラルゴドリル、ゲーツグリッデ
ンドリルが使用され、根管拡大・形成には手用切削リーマー、ファイル、超音波振動装置、あるいはニ
ッケルチタンファイルに代表される器械的回転切削根管拡大装置など様々なものが使用されている。
また、根管清掃には次亜塩素酸ナトリウムが使用されている。
とくにニッケルチタンロータリーファイル(Ni−Tiファイル)による器械的回転切削根管拡大装置は設定
したトルクがかかると自動的に逆回転(オートリバース)が組込まれて、ファイル破損の危険性を軽減
させており、手用切削器具より、効率よく根管拡大・形成が出来る特徴がある。この第3世代にバージ
ョンアップしたNi−Tiファイルはテーパー角度が従来の製品より強く付与されており、根管口のロート
状拡大にも使用できる。
Ni−Tiファイルによる根管拡大切削理論は根管に刃部をくい込ませて一方向に力が加わるとファイル
先端の刃部と根管壁に強い圧力が加わり、象牙質に塑性変形がおこる。
このときのファイルに加えられた力が象牙質の結合力より大きいと象牙質の変形部分にすべりをおこ
し象牙質の一部が分離する、すなわち切削である。
以上、切削の原理上、刃部の疲労から来るファイル破折やファイル刃部が根管壁に接触するかの有
無とその回数によりジップ、ステップ、エルボー等が形成される。そのため器械的回転切削装置の使
用には器具破折による偶発症が頻繁に起こる。
そこで、この問題を解決するために超音波振動により歯質の切削が出来ることをヒントに根管口の拡大、
根管拡大・形成、根管洗浄までの根管処置について超音波振動によるシステム化を構築した。(続く)
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2 |
単軸ロボットを用いた歯科用ファイバーポスト作製条件の検討 |
1)東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 口腔機能再構築学系摂食機能保存学講座
先端材料 評価学分野
2)千葉工業大学工学部生命環境科学科
高橋英和1) 岩崎直彦1) 小林雅博2) |
緒論
支台築造歯の歯根破折の原因として象牙質と比較して弾性係数が過大な金属製ポストの使用が指
摘され、ガラス繊維を用いたファイバーポストへの期待は大きい。市販のファイバーポストを観察した
ところ、ガラス繊維とレジンでガラス繊維強化複合材(FRP)を成形し、機械加工によりポストの形状
にしているために、ファイバーが露出していたり、内部に欠陥が認められたことが報告されている。ファ
イバーポストはガラス繊維を配合したマトリックスレジンモノマーを重合することで製作することが可能
であるが、レジンの重合収縮により表面が粗造になるので、滑沢な表面を得るには重合収縮を制御す
る必要がある。 (続く)
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開発したエキシマランプの応用 |
明海大学歯学部機能保存回復学講座歯科生体材料学分野
1)日本歯科大学歯科理工学講座
新井浩一 1)安藤進夫 |
【緒言】
オゾンは強力な酸化剤であり、ほとんどの物質はオゾンと接触すると酸化分解される。オゾンはこの
酸化力により高い滅菌、消毒、脱臭、漂白、鎮痛および止血作用を発揮する。強力な酸化剤は人体
に対して有害でもある。一般的にオゾンは危険なものと考えられているので、必要以上にオゾンを発
生させないことが安全に取り扱う上で重要なポイントとなる。従って、これらに注意を払えば、オゾンの
有効活用範囲は広く、特に、欧州では各界で盛んに使用している。米国でさえもFDAがオゾン水の使
用を認可している。我が国では米国より先に水道水のオゾン殺菌は認めているものの、歯科・医科お
よび農業領域でのオゾンの使用は、厚生労働省および農林水産省が認可していない。(続く)
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歯科治療における骨伝導技術の有用性
〜骨伝導スピーカ内臓ヘッドレスト(骨伝導枕)〜 |
株式会社吉田製作所 テクニカルセンター 永戸美樹 |
【緒言】
歯科治療時において患者は痛みやタービン等の切削音にストレスを感じている。このストレスによって
患者が治療に不満を持ち、歯科医院への足が遠のいてしまうおそれがある。患者の歯科医院への不
満を低減させるためには、このストレスを緩和し、リラックスして治療を受けてもらう必要がある。リラッ
クスさせる手段として、音楽を聞かせるということが考えられる。本件では治療中に音楽を聞かせるア
イテムとして骨伝導スピーカ内臓ヘッドレスト(以下骨伝導枕)をあげ、さらにその有用性について説明
する。(続く)
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適正加圧歯ブラシ「テキアツ君250」について |
中原歯科医院院長 中原範人 |
【緒言】
日常臨床のブラッシング指導で、明かに強く磨きすぎていると感じるクライアントに対して、「ペンを持つ
ようにして下さい」や「軽く」といった表現方法で指導を行なうことが多い。
そこで、過圧にならない適正なブラッシング圧で、しかも明確かつ適切に示す良い方法がないものかと
検討、試作品作成を繰り返した。
特に、歯ブラシのヘッド部分が、過圧されると何らかの動きがある構造を模索して「テキアツ君250」を
完成させることが出来たので報告する。(続く)
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電磁波発生器の歯科的応用 |
新神戸歯科 藤井佳朗 |
緒言:
社会のIT化の進む速度は著しく、パソコンや携帯電話が急速に普及し、利便性が向上している。その
一方で、これら電子機器から放射される電磁波による身体への悪影響が懸念されている。英国では
16歳未満の携帯電話の使用は法律で禁止されているし、フランスでも同様の規制があると聞く。しか
しながら、わが国では電磁波の規制はほとんどなく、事実上、野放し状態である。したがって、わが国
では小児期から強い電磁波を浴びている場合もあると思われ、脳の発育などに悪影響が出ないか懸
念する声も聞こえる。今回は、携帯電話やパソコンなどから発する電磁波が、歯科材料の持つアンテ
ナ作用により集積し、平衡感覚障害などを生じさせる可能性があることから、これらを利用した歯科材
料選別法を検討した。(続く)
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モデルトリマーの飛散防止用カバー |
葭田歯科医院 葭田秀夫 |
はじめに
印象後の石膏模型の外形調整に使用するモデルトリマー(以下、MT)は診療に不可欠であるがその
使用に当たり誤って重要な部分を傷つけて再度の印象を余儀なくされる場合がある。失敗の理由とし
て、切削片が飛び散り作業者に当たるのを避けるために切削箇所を直視せず切削部分より離れて作
業することが考えられた。そこで飛散防止のカバーを考案して試行錯誤を行ない、使用しやすい形と
なったので報告する。(続く)
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ワックスアップの効率化とインスツルメントの設計について |
愛知技工専門学校 田中誠 |
【緒言】
デンチャーワークに携わる歯科技工士は、咬合床製作、人工歯配列、歯肉形成時など多量のワックス
を原型に盛り付ける必要がある。その際、効率化を図る上で、バーナーを用いての火炎法より、電気イ
ンスツルメントの使用が有効であることは言うまでもない。しかし、パラフィンワックス板、シートワックス
の軟化圧接、トレーコンパウンドの圧接形成など熱可塑性材料の加工とその頻度を考えた場合、火炎
法から離れられないのが現状である。火炎法で効率化を図るには、現状のハンドインスツルメントの作
用部、ハンドル部の形状とその機構を見直す必要がある。ワックスポットから多量のワックスを安定した
状態で確保移動できる機構と安定性に優れたハンドル部の設計により工程の簡略化が実現するものと
考えられる。(続く)
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9 |
技工用ハンドインスツルメントの改良第2報マルチタイプの柄部について |
1)日本大学歯学部附属歯科技工専門学校
2)日本大学歯学部歯科理工学講座
3)日本大学歯学部総合歯学研究所生体工学研究部門
4)日本大学歯学部保存学教室修復学講座
1)坂口節子 2)3)廣瀬英晴 2)3)西山實 1)3)4)黒田隆 |
緒言
ハンドインスツルメント使用時の作業効率の向上および疲労感の軽減を目的として、前報では、種々の
刃体を交換できるように、インスツルメント刃体部と柄部をネジによる固定式とし、市販インスツルメント
より把持部を太くした試作品を製作して、その使用感および疲労感についてアンケート調査を行なった。
その結果、作業時の使用間が良好となり、疲労感も軽減し、さらには、使用頻度の高い刃体部を装着
することで多目的な作業に適用が可能であるとの評価を得ることができた。
本研究では、柄部の軽量化、長さの種類および刃先の収納をキーワードとして、柄部の改良を試みた。
(続く)
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デジタル映像長さ計測システムの開発 |
1)愛知学院大学歯学部 口腔先端科学研究所
2)コムテクノロジー研究所
1)福井壽男 1)大河内禎一 1)鶴田昌三 2)石川英司 |
1緒言
歯科医療において、映像を用いた治療の状況説明、長さ測定による定量的説明が極めて重視されるよ
うに成ってきた。映像を利用した長さ測定には種々の手法があるが歯科医療の口腔内長さ測定は、接
写による高倍率および前歯から奥の臼歯までの深い焦点深度を必要とする為、容易に利用できる手法
はないのが現状である。本研究は、光分割プリズムおよび遠・中・近距離にピントを合わせた3個のCC
Dを有する光軸平行な2レンズ系による、すべての距離にピントの合った2通りの全焦点映像の被写体
座標に関する視差の精密な測定値に、幾何光学の解析式を用いた、3次元長さ測定手法について行な
われたものである。これにより、全口腔内にピントのあった鮮明な映像が得られ、それによる精密な長さ
測定が行なわれた。(続く)
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