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歯機器誌 JJDent Equip Vol.12 No.2 2006 (平成19年4月) 目次

巻頭言 新たなる使命
第16回研究発表大会を終えて
第16回研究発表大会受賞リスト
寄稿論文 わが国における歯科機器の歴史
特別講演 練る道具について
☆第16回道具大賞にて発表 ↓クリックで冒頭を表示します。
一般論文 1 .舌圧排装置(歯界舌好調)
  〃

2 .「NEW.Y.K Balancer」ついて

  〃 3 .噛み締め・食い縛り習癖を防止するための『適正舌位置習慣化誘導装置』の改良
  〃   4 .舌の力を抽出する−フィルム状舌圧センサの開発とその応用−
  〃 5 .切削バー、切削ポイント用 ホルダーの有効性
  〃 6 .超音波チップを用いた根管内用除去と根管清掃・洗浄法について
  〃 7 .排列補助器具
  〃 8 .訪問診療用小型軽量吸引集塵装置の試作
  〃 9 .石膏除去バー(義歯研磨時における作業能率の改善)
  〃 10.毛細管現象を利用したWax形成器の小型化
  〃 11.流水発電型オゾン滅菌器の論理試作
シンポジウムT 画像プレゼンテーションシステムの必然性
Dental X を利用した予防・メンテナンスへの移行
インテリビジョン
対話型コミュニケーションソフト”メドバイザーデンタルCD”の活用方法
患者管理システム「達人プラス」
シンポジウムU 機能回復に優れる短時間鋳造によるキャストパーシャル製作の実際
インプラント義歯によるアンチエイジング
日本医用歯科機器学会理事会議事録
日本医用歯科機器学会会則
編集後記

*一般論文(冒頭)*

舌圧排装置(歯界舌好調)
昭和大学歯学部歯科理工学教室 
岡崎雄一郎 高柴重幸 清水友 玉置幸道
【緒言】
歯科診療は非常に細かい作業の連続で、口腔内という視野の狭く、歯という限局されている部位の治療のため窮屈になる。加えて唾液により視野の確保が困難になったり、患者の開口が不十分でタービンなどの器具が十分に入らなかったり、舌、頬粘膜が邪魔して作業がしづらくなる事がある。さらに下顎大臼歯部の治療ともなると、舌が歯を覆うなどして視界を狭くするだけでなく、舌の巻き込みなどによる裂傷の危険が考えられる。(続く)
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「NEW.Y.K Balancer」について
有限会社 山口歯科矯正研究所
代表取締役 山口昇
はじめに
現在咬合平面は、一般的にカンペル平面を基準としています。私は1977年I.A.O.P.に入会しOcelusionの問題点に取り組んで来ました。I.A.O.P.の研修はリレーターを学ぶ中でフェイスボーの不必要性につき強く感ずる所がありました。そこで色々な視点から当時のリレーターでは不備な点が多く、色々な機能を備えるために改善しNEW.Y.K Balancerの完成にこぎつけました。(続く)
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噛み締め・食い縛り習癖を防止するための『適正舌位置習慣化誘導装置』の改良
小川歯科医院 
小川博章
緒言
噛み締め・食い縛り習癖によって歯・歯周組織が破壊されている姿を日常の診療の中でしばしば目 にする。歯・歯周組織を破壊から守るためには、噛み締め・食い縛り習癖という暴力から患者さんが 解放される必要がある。この力をコントロールする技法の発見こそ、歯科界における最終的な課題 であると考え、研究してきた。歯科診療室では、患者さんの噛み締め・食い縛り習癖を舌や頬の粘膜
に付いた歯の圧痕を証拠として知ることができる(続く)
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舌の力を抽出する−フィルム状舌圧センサの開発とその応用−
)昭和大学口腔リハビリテーション科(元ATR人間情報科学研究所)
2)ニッタ株式会社
1)和久本雅彦 2)東輝明、上田敦
[緒言]
口腔の重要な機能の1つに「発音」がある。多くの子音産生に必須の舌と口蓋が接触する動作は、直接観察することは難しく、そのため、従来、発音については、ダイナミックパラトグラムなどを用いた主に「構え」についての形態学的研究が行なわれ、機能的な面、特に力については充分な研究がなされて来なかった。その理由の1つとして、調音時の舌圧を抽出しうるデバイスが開発されていなかった、ということが挙げられる。(続く)
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切削バー、切削ポイント用 ホルダーの有効性
愛歯技工専門学校 
田中誠
【緒言】
補綴物製作工程で技工用エンジンを利用する時間は、ワックス、石膏作業より長い。中でも、研磨工程に関わる割合が多く、使用するバーやポイント類の種類は様々であり、それに伴うハンドエンジンからの着脱頻度も高い。また、咬合器上での補綴物咬合調整において、片手に咬合器状弓、もう一方に咬合紙というスタイルで咬合確認を行い、その後、早期接触部位を技工用エンジンで削除する。つまり常に、咬合紙とハンドエンジン、机上など様々な場所を汚してしまう問題点がある。(続く) 
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超音波チップを用いた根管内容物除去と根管清掃・洗浄法について
日本大学歯学部保存学教室歯内療法学講座
日本大学歯学部総合歯学研究所高度先端医療研究部門 
明石俊和
【はじめに】
根管拡大時に生ずる切削物や根管内汚物また、再根管治療時の根管充填剤(材)そして破折ファイルの残留は根管治療の予後を不良にする。これらの内容物の除去にはミニュウムシリンジを使用して根管洗浄液を根管内に注入し、根管内の汚物を洗い流す方法が取られている。この方法では根尖部の狭小な根管系、また、根管の複雑性を考えると洗浄液を注入し、根管の側枝、分岐根管などの細部にまで洗浄効果を期待することは困難である。(続く)
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排列補助器具
有限会社グリーンデンタル・ラボラトリー
霜田 翼
【はじめに】
総義歯などの上顎前歯部排列時には歯科技工士の勘と経験が作業工程の中で大きく影響されている。そこで経験の浅い歯科技工士でも安定した品質のものを製作する為に、勘と経験だけに頼らずに排列時のガイドとなる排列補助器具を使用することにより、その様な問題点を改善することができるのではないのかと考えた。(続く)
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訪問診療用小型軽量吸引集塵装置の試作
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科摂食機能再構築学系
摂食機能保存学講座先端材料評価学分野
高橋英和、青柳裕仁、岩崎直彦
【緒言】
訪問歯科診療時に口腔内の唾液や補綴物の切削粉除去のために吸引集塵装置が必要な場合がある。市販の訪問診療用の口腔内吸引集塵装置も何社から販売されているが、装置が重く、一日何軒もの訪問診療に携えるにはその労力も相当なものとなり、機動性に乏しい。そのため、本学会誌にもいくつかの集塵装置に関する報告がされている。また、集塵を主たる目的とはしてないが小型の吸引装置も市販されていて、自作装置の製作法も紹介されている。(続く)
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石膏除去バー(義歯研磨時における作業能率の改善)
有限会社グリーンデンタル・ラボラトリー 
野上政延
【はじめに】
一連の義歯製作工程の中で、研磨時に石膏埋没時に付着した石膏、特に歯間部に入り込んだ石膏を義歯を傷つけずに完全に除去することは作業時間、労力共にかなりの負担になることは周知のことである。石膏が付着しやすい原因として@ワックスアップの制度 Aワックスアップの形状 B分離剤塗布の状態 C二次埋没時の石膏混水比 D流(脱)ろうの状態 等が考えられる。近年、流ろう、分離剤塗布、レジン填入重合を自動で行なうシステムが開発され、上記の工程はある程度機械まかせの状況が生まれた。(続く)
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毛細管現象を利用したWax形成期の小型化
有限会社デンタックス研究所
長谷川雅士
【はじめに】
先端スリットを入れたWax形成器で、Waxを溶かしながら形成する方法は、数々の利点があるものの、器具が大ぶりになりがちで、クラウン・ブリッジの作業には利用されにくいものでした。いつも使い慣れている彫刻刀(エバンス)程度の大きさで、作業効率も実用に耐えうること、これを目指して試行錯誤した結果をご報告いたします。(続く)
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流水発電型オゾン滅菌器の論理試作
明海大学歯学部機能保存回復学講座歯科生体材料学分野
1)日本歯科大学生命歯学部歯科理工学講座
2)株式会社日本デント
新井浩一 1)安藤進夫 2)渋澤一良
【緒言】
適合性の良い歯冠修復物を製作するためには、先ず、正確でかつ精密な印象採得を行い、再現性のよい模型を製作することが不可欠であり、このため各種の印象材が多種多様開発され、臨床へと広く応用されてきている。一方、歯科診療施設にもB型肝炎、C型肝炎あるいはAIDS等の有病患者も来院する。近年、歯科医療従事者の感染予防の一環として、印象および模型の滅菌・消毒が提唱されてきている。(続く)
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