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歯機器誌 JJDent Equip Vol.13 No.2 2008 (平成21年4月) 目次

巻頭言 バーチャル道具大賞
第18回研究発表大会報告
第18回研究発表大会受賞リスト
特別l講演 新しい歯科医療概念の兆し −その発想の原点−
シンポジウム CAD/CAMにできること、できないこと
 〃 FDアバットメント ギガウズ対応
☆第18回道具大賞にて発表 ↓クリックで冒頭を表示します
一般論文 1 .流水発電型オゾン殺菌器の量産試作
  〃

2 .カスタムチタンフレームインプラント応用による顔貌回復と機能回復   −個々の生体に順応したカスタムメイドインプラントの道− 

  〃 3 .ゲージ付きインスツルメントの有効性について
  〃   4 .使ハンドピース関係の一般的名称定義見直しについて
  〃 5 .オゾン化オイル吸着シート製造装置の原理試作
  〃 6 .オゾン化オリーブオイル吸着シートの効果
  〃 7 .アルジネート印象材自動練和機使用上の工夫
  〃 8 .上顎印象用トレーのフリーサイズ化への試み
  〃 9 .エンドファイル・ホールド・ピンセット
  〃 10 .開口不良患者に用いる真鍮製印象採得用トレーとトレーレジンへの維持孔開孔器の開発
  〃 11 .三次元デジタル拡大鏡の開発と拡張現実臨床教育システム
日本医用歯科機器学会理事会議事録
日本医用歯科機器学会会則
編集後記

−−−−−−−−−−−−−−  一般論文冒頭部分(抄録より抜粋)  −−−−−−−−−−−−−−−

流水発電型オゾン殺菌器の量産試作
新井浩一(明海大)、野村充(日本大学)、細谷真人(ほそや歯科クリニック)、渋澤大輔(日本デント)
緒言
オゾンは強力な酸化剤であり、ほとんどの物質はオゾンと接触るすると酸化分解される。オゾンはこの酸化力により高い殺菌、消毒、脱臭、漂白および鎮痛作用を発揮する。当然、強力な酸化剤は人体に対して有害でもある。従って、一般的にはオゾンは危険なものと考えられているが、必要以上にオゾンをむやみに発生させないことが重要であり、安全性につながる。しかも、オゾンは半減期が短いため、耐性菌を作らない特徴がある。
オゾン発生方式には紫外線、放電および電気分解があるが、放電方式は一般的に用いられているが、原料に酸素を使用しないで、空気を使用するとオゾンとNOxを発生する。オゾンはNOxを消滅するのに使用される。従って、かなり高濃度のオゾンを発生する器械が多い。一方、電気分解は、小型で大量のオゾンを発生させることが可能であるが、白銀電極などの電極の消耗がある。
そこで、筆者らは、オゾンの安全性を考慮して、低濃度オゾンを利用する方法を歯科界に導入する目的で、アルゴン・水銀の小型冷陰極真空紫外線放電管(185nm波長、従来型紫外線ランプ)とインバータおよびいろいろな形状の紫外線ランプを試作し、低濃度の気体オゾン、オゾン水およびオゾン化合物の利用開発を行ってきている(続)
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カスタムチタンフレームインプラント応用による顔貌回復と機能回復 
−個々の生体に順応したカスタムメイドインプラントの道−
奥寺元(王子歯科美容外科クリニック)
はじめに
口腔インプラントは近年歯科臨床におびただしい普及がされている。しかし、いまだ臨床上問題点が散見され、臨床の経過を起こるべき結果を考察した場合、必ずしも現在主流といわれる既成品のROOT FORM TYPEインプラントだけではオールマイティーではない。また歯科診療は元来歯科技工士と共に個々の生体に合った機能と形態を修復してきたが、現在は個々の顎堤の違いがあり既成品で無理に何とかしのいでいる現状である。
そこで原点に戻り技工士とともにコラボレーションすることにより、理想的なインプラント臨床を提供すべきと思い、その趣旨に合う温故知新型のカスタムメイドされたインプラントに着目し、それが多様の目的に順応できるか否かを追求し、その制作について報告する(続)
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ゲージ付きインスツルメントの有効性について
田中誠(愛歯技工専門学校)
【緒言】
技工用インスツルメントのハンドル部設計とその機能については、本学会においてこれまでにも様々に論議されてきたテーマである。今回は、従来勘に頼ってきた加工工程の高精度化を図る目的でハンドル部や作用部に切削加工、レーザー加工により表面に目盛りを刻印しゲージや定規として機能を加えたインスツルメントを製作した(続)
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ハンドピース関係の一般的名称定義見直し
金子 典正(日本歯科器械工業協同組合、株式会社ナカニシ)
経緯
平成17年4月1日から改正薬事法(以下、新法)が施行され、一般的名称とその定義、およびクラス分類が制定された。新法では、旧薬事法に存在していた「その他の○○」といった一般的名称に該当しない製品を入れる場所が無くなってしまった。 一般的名称とその定義については、GMDN(GlobalMedicalDeviseNomenclature)を基に日本独自に追加したものがあり、製造販売業社が承認または認証申請を行う際、どの一般的名称を適用させるか判断に迷うものがある。新法施行後、一度、一般的名称の見直しが行われ、日本歯科器械工業協同組合から一般的名称の新設要望を出したが、うち一部が新規追加リストより落ちてしまった。さらにクラスU製品への認証制度の導入により、第三者認証機関による認証が行われることになると、定義、適用企画及び認証基準を一字一句精査し、少しでも該当しない部分があると承認になるのではないか懸念されていた。そこで、日本歯科機械工業協同組合専門委員会において、今後行われるであろう厚生労働省及び独立行政法人医薬品医療機器総合機構との交渉の際には、学識経験者の意見を取り入れて臨んだほうが良いと判断した。これにより歯科器械を専門の委員によるプロジェクト会議を立ち上げ、ハンドピース関連を主として委員会を開催した。(続)
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オゾン化オイル吸着シート製造装置の原理試作
新井浩一(明海大学)、渋澤大輔(日本デント)、野村充(日本大学)、細谷真人(ほそや歯科クリニック)
緒言
筆者らの研究目的は低濃度オゾンの効用を一般家庭に利用できるようにすることと共に歯科界に導入することである。この目的を達成するために超小型オゾン発生管を利用して、薫蒸気オゾン発生器、循環式オゾン空気清浄器からスタートし、携帯可能な医療器具用常温オゾン滅菌機の開発、オゾン吸蔵材を用いてオゾンを持ち運びできるようにすることとオゾン水を出先で作成できるようなシステムを開発してきた。次のステップとしてオゾン化オイルを生活空間でりようできるよう構想を練ってきた。近年の環境重視志向にそって水銀を使用しない超小型オゾン発生管の製品化も最終段階にある。本研究はオゾン化オイル製造装置とその応用製品について生活空間で使用可能な商品化へのアプローチに関する報告である。(続)
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オゾン化オリーブオイル吸着シートの効果
新井浩一(明海大学)、細谷真人(ほそや歯科クリニック)、野村充(日本大学)、渋澤大輔(日本デント)
緒言
オゾン化オリーブオイルは主に褥そうや潰瘍などの皮膚疾患に外用薬として用いられており、我が国においてもその有効性がいくつか報告され、良好な結果がでている。しかし、歯科での臨床試験の報告は見当たらない。
オゾン化オイルを人間の体や動物の病気治癒、殺菌、消毒に有効であるとは公言できない。薬事法などの規制があり障害となっている。法の技術基準があり空気清浄機、殺菌機、消毒器など言葉を採用するには認証費用が高い。また世間はオゾンという言葉を嫌う人も多い。従って、できあがったオゾン化オイル製造装置やオゾン化オイルをいかなる商品形態にするか、一般家庭に供給できるか、生活空間に溶け込ますことができるか、ひいては歯科界に導入することができるかなど何か良いアイデアがないものか構想している。(続)
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アルジネート印象材自動練和機使用上の工夫
葭田秀夫( 葭田歯科医院)
はじめに
回転による遠心力を利用したアルジネート印象材自動連和機は数社から発売されており、各社ともほぼ完成された商品と考えられる。演者が使用しているGC社製「スーパーらくねる」は特徴としては石膏の練和も可能で、アルジネート・石膏共に気泡のない練和が簡単に出来る。これらは遠心力を利用するため、練和カップに入れた重量が設定重量から上下に離れると、回転音が大きくなり自動停止する場合もある。練和材料の重量の多寡を練和カップや蓋の重量を調節して便利に使用しているので報告する。(続)
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可撒式水平腕を用いたサベイングについて
田中 誠(愛歯技工専門学校)
【緒言】
従来から用いられている印象採得用トレーは上顎用および下顎用に分けられ、さらに顎の大きさに合わせ大まかに3ないし4種類のものが用意されている。しかしながら、実際の患者の口腔内では個人差が認められ、既製の印象採得用トレーは金属ないし樹脂により一体化された構造を持っているため、大きさの調整も困難である。さらに院内においては、治療時の印象採得に備え、ある一定数の印象採得用トレーを確保せねばならず、費用および保管場所に関する問題もある。(続)
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エンドファイル・ホールド・ピンセット
西山和彦(あい歯科クリニック)
緒言
大臼歯(特に上顎近心頬側根)の歯内療法は困難な場合が多い。その原因を考えると、根管が狭窄、彎曲し、根管口が直視できないという解剖学的要素が考えられるが、他方、その根管口を鏡視し、ファイルを確実に挿入できるかどうかという術者の技術的要素も大きい。
このような歯内療法を容易、確実に行うために、ファイル・ハンドルを恥する本セットを試作し、臨床に応用している。(続)
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10
開口不良患者に用いる真鍮製印象採得用トレーとトレーレジンへの維持孔開孔器の開発
西山和彦(あい歯科クリニック)
緒言
開口1横指程度の場合、既製トレーにて印象採得を行うことは困難である。かつて顎関節硬直症の患者さんに対してオストロンとシリコン印象材にて印象した経緯より、既製トレーでは印象採得ができないケースにおいて、咬合面を主として印象するトレーを製作した。
また、各個トレーを製作する際、可及的に時間を短縮するため、オストロン成型の工夫と、さらに、維持孔を付与する際に使用する開孔器を開発した。(続)
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11
電動歯ブラシの歯面刷掃評価装置の試作
高橋英和、岩崎直彦、半田和之(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科)
緒論
健康志向の高まりにより、口腔ケアに関する関心も高まり、各種口腔ケア用の製品が多数市販されている。しかし、口腔の疾病予防、健康の保持。増進を図る口腔ケアの基本は歯ブラシによるものと思われる。最近は手用歯ブラシに加えて各種電動歯ブラシが市販され、広く使われてきている。特に、手の動きに障害がある場合には電動歯ブラシは効果的なものと思われる。従来の電動歯ブラシは毎分数千回の反復運動や回転運動を行っていたのに対し、音波歯ブラシと呼ばれる電動歯ブラシは音波領域(20Hz〜2万Hz、毎分1,200〜120万回)の振動数の微小な反復振動をする。さらに超音波歯ブラシとされるものは、超音波領域(2万Hz以上、毎分120万回以上)の振動と通常の振動を併用して清掃効率の向上を期待している。しかし、これら歯ブラシの刷掃効果がいままでの電動歯ブラシと比較してどのようなものであるかは十分に明らかではない。(続)
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