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歯科道具誌 JJDent Gadgets No.5 1999 (平成11年12月) 目次
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日本歯科道具学会会長あいさつ |
特別講演 |
画像診断の道具 |
〃 |
恐怖や痛みの少ない歯科治療について |
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*一般論文(冒頭)*
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1 |
根面滑沢化ルートバーニッシャーの開発 |
昭和大学歯学部歯科理工学教室 齊藤誠 宮崎隆 |
T.緒言
歯周病の再生的アプローチを成功に導くには、歯石やプラークなど細菌に汚染されたセメント質を除
去し、歯根面を可及的に滑沢化させ、再付着を促すことが重要である。スケーリングやプレーニング
は歯周治療の重要な基本的治療術式であるが、歯周組織の健康を保持するためにはどのような器
具を選択し、どのように、どの程度に操作すべきかが非常に難しい問題となる。その一器具として、
ルートバーニッシャーを開発した。(続く)
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2 |
デジタルカメラを応用した簡易X線装置 |
東京都杉並区開業 荒井敏夫 |
私がデジタルカメラを応用した簡易X線装置を考案しようとした動機は、私たち臨床家の診療室は手
狭であり、最近はいろいろな診断装置、特にパソコンを利用した診断機器が次第に多く開発されてき
た。これらを如何にして狭い診療室で、経済的に多く利用できるようにとの目的で、モリタ東京製作所
から平成元年出願して、平成8年パソコンを組み入れた歯科用治療椅子(特許2053690)と、この
ユニットの機能を支援するチェアサイドにあるサイドテーブルを平成10年特許を申請した。(続く)
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オートマニュプレーター方式によるバキューム保持装置の開発 |
愛知県開業 上田義人
朝日大学歯学部歯科保存学講座 平田健一、関根一郎 |
【はじめに】
歯科治療における口腔内バキュームの保持は、主に歯科助手によって行われている。この操作は長
時間安定的に固定する力を集中力の持続が必要で、歯科助手にとってかなりの負担となっている。そ
こで、歯科助手に代わる保持装置として、近年フレキシブルパイプを応用したバキューム保持スタンド
が市販された。これは、フレキシブルパイプ先端に装着したスプリングホルダー部にバキューム部をつ
まんで固定し、フレキシブルパイプを強制的にまげてパキューム先端を目的の位置に保持させるもの
である。しかし、このスタンドはフレキシブルパイプを曲げる操作が重く、バキュームの移動がスムーズ
に行えない。しかも、フレキシブルパイプのスプリングバック現象により曲げても若干戻るため、バキュ
ームを目的の位置に正確に停止させることが困難である。
そこで、我々はオートマニュプレーター式を採用し、バキューム部の移動がスムーズに行え、かつ、目
的の位置に確実に固定できるバキューム保持装置を試作したので報告する。(続く)
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ダブルカートリッジ型材料用オートミキサーの改良 |
明海大学歯学部歯科材料学講座 新井浩一
昭和大学歯学部保存修復学講座 鈴木敏光、久光久 |
【目的】
第8回の本学会において、”ダブルカートリッジ用オートミキサーの開発”について発表を行った。
このミキサーは、@簡単なワンタッチ操作と静音化、Aダレ防止機構、B高精度の印象採得、C作業
時間の短縮、D両手が使用可能(院内感染の予防)、Eカートリッジのワンタッチ交換、F安全装置
付きなどの特徴を有し、実用化が可能となった。
しかし、経済性の面からも内容積0.75mlのミキシングチップおよび義歯床用軟質裏装材も試みて
みたが、使用中にダブルカートリッジの先端から印象材や義歯床用軟質裏装材が一部漏れて、使用
するが不可能であった。しかも、縦長で、チェアーサイドに置きにくいなどの新たな問題が生じた。
そこで、本研究の目的は、上述の問題点をさらに改良したオートミキサーを開発することである。
(続く)
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5 |
歯科用バースタンドの考案とその洗浄・滅菌性から見た評価 |
日本大学歯学部保存学教室歯内療法学講座 明石俊和、武市収、武藤茂晴、斎藤毅 |
はじめに
従来、歯科用バーは歯科用バースタンドにバーを収納し、洗浄後オートクレーブ滅菌を行い、そして
保管し、必要に応じ所要のバーをバースタンドから取り出し使用していた。しかしながら、これらのバ
ースタンドは洗浄、滅菌時にバーがスタンドから抜け出し散乱してしまうなどの、不慮の事態が起き、
作業的にも衛生的にも問題があった。
また多くのバースタンドは密封系であるため洗浄が十分に行われなかった。この事は滅菌、乾燥後
のバーには切削片の付着が起こり、切削効果が低下し、診療の能率化を阻害している。そこで、今
回、考案したバースタンド(サポート93、ピアス)はバーを直接バースタンドに収納し洗浄からオート
クレーブ滅菌までの作業時にあってもバーが抜け出し散乱することなく常時、整然とした状態でバー
スタンド内に収納され、バーの取り出しおよび、挿入に好適な角度でスタンドに保持でき、一段と効率
のよい歯科治療作業をすることが出来る。しかし従来の方法ではオートクレーブの使用はバーの目
詰まりを引き起こし、切削性の著しい低下が問題であった。そこで、試作バースタンドを使用しバー
の目詰まりを防止し、切削片の除去を効率よく行える洗浄システムをも考案し、その優れた点を明ら
かにしたので報告する。(続く)
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舌と頬粘膜を排除する新考案の器具 サイレンジ・ダムプロテクタ |
東京都開業 西連寺充彦 |
はじめに
日常に臨床では、処置の困難さから様々な場面でストレスが伴うことが多い、特に下顎大臼歯の処
置時に、舌が大きい、舌圧が強い、唾液が多いなど等々、苦労させられることがしばしばである。しか
も、このような悪条件下、狭い口腔内において、高速回転器具を用い、頬粘膜や下を損傷せずに精密
な作業をすることが要求される。助手がいなければさらに困難を極めることとなる。筆者は11年前、
無痛で歯肉を損傷することなく装着可能なラバーダムクランプ「サイレンジ・スーパークランプ」を考案
し、U・S patentを取得した。今回更に、改良を加えて多機能を有する新型のダムプロテクター「サイ
レンジ・ダムプロテクター」を開発し、製品化したので紹介した。(続く)
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自動自動削合機 |
名古屋市開業 藤井佳朗 |
【目的】
社会の高齢化が進むにしたがい、痴呆、寝たきりなど老人に特異的な疾患が増加し、大きな社会問題
となっている。膨らむ一方の医療費もその40%近くが老人の医療費である。このような老人性の疾患
は、患者本人に抵抗力が少ないこともあり、現代医療をもってしても、回復が困難なことが多く、社会
的入院も含めた長期入院とともに、膨大な医療費が消費される現状が、結果的に政府の医療財政危
機を招き、医療費抑制政策、患者や家族の負担増という医療、患者両サイドへの負担を強いる結果と
なっている。このような八方塞がりの医療危機のなか、歯科医療がこうした老人性疾患に対して有効な
解決手段になり得ることをこれまで演者は主張してきた。
高齢者には無歯顎者も多く、総義歯の製作機会多くなる。総義歯製作にあたって、咬合器上で行う自動
削合は、根気と労力が必要である。そこで、これを自動化する方法を考案した。(続く)
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インター・イントラネットによるデンタルネットワーク歯科情報トータルシステム |
京都市開業 竹内秀行 |
1.はじめに
21世紀はインターネットの時代と言われ、これに相応しい高度歯科医療情報環境の構築を必要とされ
、臨床・学術・産業・行政を結ぶインターネットの活用により歯科界の発展が期待されている。
平成11年4月24日に厚生省が発表した「診療録等の電子媒体による保存について」により法的認知
がなされ電子カルテの重要性が高まった。
電子化した医療情報の法的な正当性が認められ規制緩和の反面起こりうる危険の責任を医療機関が
自分自身で責任をとることを意味している。
そこで、上記の環境に則したタイトルの歯科用ソフトの必要性を感じ、今回試作してみた。(続く)
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改良型イージー・ワックス・カッター |
昭和大学歯学部歯科理工学教室 高柴重幸、宮崎隆 |
T.研究の背景
毎日の歯科診療において咬合採得は頻繁に行われる作業の一つである、そのため材料費の節約から
既製のバイトワックスを使用せず、一般には安価なパラフィンワックスを小さく短冊状に切断したものを
使用している。通常、この切断には小刀やカッターなどの刃物を使用するのであるが、切断ごとに得ら
れる咬合採得用ワックスは数枚と作業効率が悪く、またワックスを重ねて切断を試みると、想像以上に
圧力を加えないとワックスが切断できず、作業上の安全性からは好ましい方法ではない。
上記のような問題点を解消するため、効率が良く、操作が簡単で安全なワックスカッターを試作し、昨年
度の本学会で発表した。しかし、前に開発した装置では金属線を加熱してワックスを切断する方法を採
用していたが、この方法では実用性に欠ける点がいくつか見出された。
そこで、今回は試作イージーワックスカッターの問題点を見直し、臨床使用に即した有用な装置にすべ
く改良を加えたので報告する。(続く)
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使いやすさを追求したクリーンボックス |
葭田歯科医院 葭田秀夫
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T.はじめに
チェアーサイドで補綴物の調整をする際、室内の明るさで作業することはユニット無影灯による口腔内
の明るさに慣れた目には暗くて見えにくい。
数社より透明アクリル製で家庭用掃除機に接続するダストコレクターや、強力な技工用バキュームを
作業個所周辺に使用するタイプのものが市販されているが、手元が暗くて騒音が大きく、装置全体が
大型で使用しづらかった。
著者が以下のコンセプトで作製し使用しているクリーンボックス(以下CB)について報告する。
1.内部が明るくて見やすい
2.補綴物の紛失、切削片や研磨材の飛散による室内や着衣の汚染を防ぐ。
3.清掃が容易である。
4.軽量小型で騒音が少ない。
(続く)
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