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歯科道具誌 JJDent Gadgets No.6 2000 (平成12年12月) 目次
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日本医用歯科機器学会会長あいさつ |
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特別講演、一般研究発表座長紹介 |
特別講演 |
歯科用CAD/CAMシステムの道具的展開 |
〃 |
レーザーの歯科治療への応用 |
〃 |
Tools for Tooth Whitening |
〃 |
日本歯科道具学会10年の歩みと医用歯科機器発展の展望 |
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*一般論文(冒頭)*
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1 |
ラバー系印象材の自動練和を粘性流体力学で解析する |
岩手医科大学歯学部歯科理工学講座 荒木吉馬 斎藤設雄 昆隆一 桂啓文
大阪大学歯学部歯科理工学講座 平雅之 |
【はじめに】
ラバー系印象材の自動練和器が市販されて10年余が経過したが、普及はそれほど多くない。
その原因には、製品コストの問題をはじめ、練和チップ内に残る印象材の無駄などが考えられ
る。加えて、演者らが指摘した練和効率を左右するチップの構造に関する設計上の問題も残さ
れているように思われる。
1)この点について、一部改善が行われているが、さらに効率を高めるために、今回は、チップ
の構造と効率について、粘性流体力学的な観点から検討を行った。(続く)
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平均値咬合器における歯槽頂間線描記板の提案 |
北海道歯科技術専門学校 渋谷聡 品川良夫 中田久夫 朝田英哉 |
【はじめに】
総義歯人工歯排列時、歯槽頂間線はオーソドックスな基準線であり、「歯槽頂間線の法則」に
限らず各種人工歯排列方法において重要かつ手短なlandmarkである。しかしこの基準線は
上下顎の歯槽頂線により想定される仮想線であり、その概念は理解できるが、実践として認識
利用するためには咬合採得後の蝋提調整により実践化するなどの手間を必要とする。(続く)
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水はね防止トリマーカバーの工夫 |
北海道医療大学歯学部附属病院歯科技工部 田中春樹 柿崎税 |
【はじめに】
日常われわれが、仕事をしている技工室の作業環境は決して好ましいとは誰しもが言えないだ
ろう。その中には、作業中発生する数多くの有害な物質がある。また、直接患者に接することの
少ない職業にもかかわらず、HBs抗原抗体保有数率や、肝機能検査による異常者数の割合が
非常に高いことから、感染問題においても常に注意を払わなければならないだろう。
歯科技工作業において、無くてはならない物の一つにトリマーによる石膏模型のトリミングがあ
る。作業中石膏水が、作業者の上半身(髪、顔面、胸など)に飛散しているが、作業者の長年の
工夫により飛散防御は行っているものの、完全なものとはいえない。防塵用めがね、マスク、グ
ローブなど使用していればまだしも、現状としては何もしていない状況である。石膏水の成分を
調べた報告もあり、削りカスの他に細菌の存在も確認されている。(続く)
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自家製義歯流蝋・重合槽の制作 |
北海道歯科技術専門学校 岩崎佳治 高田達雄 石原定典 中田久夫 朝田英哉 |
T.はじめに
歯科技工室の作業環境は、あまり恵まれているとは言い難く、さらに技工操作から生じる粉塵や
廃棄物の処理を厳密に行っている場合は少ない。歯科技工において義歯制作時の流蝋操作と
重合操作は必ず行わなければならない。しかし、周知の通りパラフィンワックスは加熱により軟
化、融解し、そのまま流蝋すると配水管の内部で固化して管を詰まらせる原因となる。一般的に
流蝋・重合操作には、ガスコンロと鍋が使用されている場合が多く、くりーんぼっくす以外のワッ
クス回収装置を使用している場合は少ない。また、専用流蝋槽が市販されているが、装置が高
価であり、薬剤を使用するためランニングコストがかかるなどの問題点もある。
本校では平成7年に附属研究科をリニューアルし、施設の移動と機材を新しくしたが、その際、
簡単な構造で確実にワックスが回収でき、さらに温度管理が正確で安全に重合操作ができる流
蝋・重合装置を制作したのでその内容を報告する。(続く)
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光ファイバーを用いたチェックライト&タービンスタンドの試作 |
藤井万弘 |
(目的)
日常臨床においてユニットの無影灯の光のみでは十分でないことは言うまでもない。
例えば隣接面カリエスを透過光を用いてチェックしたい場合、根管口のわかりにくい根管を見つ
けたい時その他、『この部位にもっと光が欲しい』と思うのはしばしばである。
そこで私は第10回本学会において光ファイバーを用いた強力なペンシル型ライトを発表した。
以前より「チェックライト」という先端部が豆電球タイプのものは各社より発売していたが、数々
の欠点がありその欠点をクリアーした製品がファイバーチェックライトである。(続く)
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試作ダイヤモンドチップの罹患歯質除去効果について |
日本大学歯学部保存学教室歯内療法学講座 明石俊和 原田優子 林誠 武市収 斎藤毅 |
【研究目的】
一般に歯科治療で使用されている切削装置は、回転切削装置である。そして、切削装置は齲蝕
病巣だけでなく修復物の永続性を考慮して健康歯質をも効率よく切削できることを目的に装置
の開発、研究が行われ、臨床に使用されている。
しかし、近年、歯質接着の進歩に伴いBlack窩洞の要件を必要としない修復材も普及している。
したがって、歯の寿命を考えると可及的に健康歯質を保存し、罹患歯質のみを除去する生物学
的窩洞が注目され、Minimal Intervention Dentistryの概念の修復処置が定着してきた。
そこで、健康歯質を切削するよりも罹患歯質を選択的に除去する方法が検討され、レーザー、
噴射切削装置、可聴域切削装置、超音波切削装置といった回転切削装置以外の歯質切削法にも
関心が高まっている。
今回、新しく開発された超音波切削装置、バリオス555(ナカニシ)に試作したダイヤモンドコーテ
ィング切削チップを用いて健康象牙質ならびに罹患象牙質を切削除去効果を比較し、本装置の
臨床における応用の可能性について検討を行った。(続く)
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7 |
Er:YAGレーザーにおける照射用コンタクトチップの形状とその照射特性 |
北海道医療大学歯学部歯科保存学第二講座 荊木裕司 原口克博 川上智史 永井康彦 松田浩一
(株)モリタ製作所研究開発部 岡上吉秀 片岡研慥 |
【はじめに】
Er:YAGレーザーは、硬組織切削を主用途においたレーザーである。本レーザーの波長は2.
94μmの近赤外域であり、水によく吸収され、水分に富む組織に対して高い蒸散能を示す。
特に歯質、骨といった硬組織への照射では、組織中に拡散している水がレーザー照射により気化
し、体積が急激に増加する。この圧力が、組織やアパタイト間の結合を破壊することにより、除去
、切削を行う。したがって、CO2レーザー、Er:YAGレーザーに比べて照射による熱発生は非常
に少なく数百度程度である。現在、歯科臨床では主にコンポジットレジン修復窩洞形成に用いら
れている。照射方法には非接触と接触方式が選択できるが、歯科では狭小な口腔内での適応に
おいて、コントロール面、安全面から接触型照射法が奨されている。接触照射には先端に石英や
シリコンファイバー製の照射用チップを用い、これを対象に接触させながら、照射を行う。
処置内容、対象により、パルス、出力を変化させて適応しているが、多岐にわたる処置には不充分
である。そこで、レーザーの照射パターン、エネルギーを変化させた用途別の接触型照射チップを
多数試作し、検討を行ってきた。今回はそのうち代表例3例について報告する。(続く)
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歯科技工所におけるセントラルバキュームシステム用集塵装置の再考 |
北海道歯科技術専門学校 浅野亮 岩崎佳治 高田達雄 中田久夫 朝田英哉 |
T.『はじめに』
歯科技工において研磨は非常に重要な作業である。特に歯科技工所においては多種多様な歯科補
綴物を制作しており研磨作業時間も長く粉塵の発生も多い。今回、これらの粉塵を効率よく回収し、
また、研磨作業能率をより向上させ、さらに健康に影響しないよう2種類の集塵装置を考案し、歯科
技工所におけるセントラルバキュームシステム用集塵装置を再考したい。(続く)
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院内感染予防のための脱臭除菌用オゾン発生装置の試作 |
明海大学歯学部歯科材料学講座 新井浩一
岡谷電機産業(株)環境事業本部 渡部聡 山本隆
埼玉県工業技術センター南部研究所 熊谷知哉 |
【はじめに】
歯科診療の特殊性から、歯科診療室は汚染されやすく、感染症の既往のある患者に対しては特に
注意を払い、滅菌・消毒に努めている。しかし、エアータービンによる歯牙切削の際、患者の口腔内
から切削粉と一緒に唾液や血液が飛散するため、バキューム装置で吸引を行うが、すべて吸引す
ることは不可能である。従って、いたる所に種々の細菌が浮遊あるいは存在していることが多く、時
には感染することもある。特に、院内環境は清潔でなければならない。
オゾンは強力な酸化剤であり、ほとんどの物質はオゾンと接触すると酸化分解される。オゾンはこ
の酸化力により、高い脱臭・滅菌作用を発揮する。当然、強力な酸化剤は人体にとって有害でもあ
る。
現在、多くのオゾン発生装置が市販されているが、ほとんどのオゾン発生装置はオゾンを発生させ
るだけで、オゾン量をコントロールできなく、余剰のオゾン(残留オゾン)を存在させやすいか、あるい
は大型な器械である。
そこで、本研究では、院内感染を少しでも予防する目的で、オゾン発生処理後、残留オゾンを分解
処理できる小型の脱臭・除菌用・オゾン発生装置を試作した。(続く)
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歯冠用審美修復材料による対合天然歯の磨耗の評価法 |
北京大学・第二人民医院 鄭京紅
北医療大・歯・理工 大野弘機 遠藤一彦 川島功 山根由朗
自衛隊・札幌病院・歯科 山田幸治 |
【はじめに】
天然歯よりも硬さが小さいコンポジットレジンによっても、対合する天然歯が磨耗することが報告さ
れている。これは、単に硬さの比較だけからでは修復材料による天然歯磨耗を評価できないことを
示している。天然歯磨耗の観点から、細菌の審美性材料を評価した報告は見られず、さらに、これ
らの材料を評価する方法も確立していない。天然歯を磨耗させない材料、すなわち天然歯に優しい
材料を判定する方法を確立する必要がある。そこで本実験では、審美修復材料による天然歯の磨
耗を評価するために「衝撃・滑走磨耗試験機」を試作した。(続く)
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針刺し事故防止用廃棄ボトル セーフティーエース |
東京都杉並区開業 荒井敏夫 |
使用済み注射針による針刺し事故は、日常の臨床でいつも起こる可能性があるがもっとも多かっ
たのがリキャップ時で、事故全体の36%を占める。この針刺し事故によって、HIVや肝炎等の感
染症に感染する確率は一般的には高くないとされているが、その危険性は否定できない。もし、
誤って針刺し事故が発生した場合は以下の処置が必要である。(続く)
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加圧式ワックス成形器の改良について |
日本大学歯学部歯科理工学教室 須山慶太
日本大学歯学部附属歯科技工専門学校 林純子 西山實 |
【まえがき】
ろう義歯の歯肉形成は、義歯を製作する上で重要な技工操作である。その歯肉形成では、パラフィ
ンワックスの盛り上げおよび成形操作に多くの時間を要する。そこで、歯肉形成の操作時間の短縮
化を図る目的で、ワックスをシリンダー内で溶融後、加圧して射出し、これを歯肉となる面に誘導し
て築盛した後、築盛空気冷却する方式の加圧式ワックス成形器を製作した。
そこで今回は、本成形構成および機構について解説するとともに、成形時のワックス射出性能およ
び咬合堤成形能について検討したので報告する。(続く)
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歯内療法器具の開発 |
品川区開業 西蓮寺充彦 |
【はじめに】
日常の臨床では、歯内療法に多くの時間を費やしているのが現状である。歯内療法は、家を建てる
時の基礎と同様大変重要な処置となる。複雑な根管に確実な根管充填を要求され、実行することは
大変な作業となる。第2大臼歯などは手用器具で終了させることはより困難となる。歯内療法の失敗
の最も大きな原因は、最終処置としての根管充填にあるといわれている。演者は、正確な根管長が計
測できれば歯内療法は99%終了したものと考えている。(続く)
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電気的根管長測定器のリーマー保持の工夫 |
埼玉県開業 葭田秀夫 |
1.はじめに
電気的根管長測定器の先端は各社とも簡単なクリップでリーマーやKファイル等(以下リーマー)を保
持しているので外れやすい。
本来は危険防止のためラバーダムを使用するべきであるが、使用しないで患者水平位診療中にクリ
ップがはずれるとリーマーを口腔深部に落とし、飲み込まれる危険性がある。特に麻酔下ではその危
険性が大きくなる。
最後臼歯処置時には患者が最大開口しても対合歯との間隔は狭く、リーマーを手指で操作するのは
困難であり、最大開口を続けることは患者にとって負担が大きい。(続く)
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根管マニプレータの開発−把持力について− |
東京歯科大学歯科理工学講座 長谷川晃嗣 小田豊 |
【緒言】
「根管内の器機の破折」は歯内療法処置時に多く見られる偶発症である多くの場合器具が破折した
直後には、器械的除去方法が第一次選択となる。すなわち「中空円筒状の切削具」によってあらか
じめ破折片周囲の象牙質を削除して断端を露出させ、「除去装置」で「把持して念徐」する方法があ
る。しかしこの方法には、「歯根象牙質の大量除去」が必要という欠点があり改良が望まれていた。
最近「顕微鏡による歯内療法処置:Microscopic Endodontics」によって従来の概念を変えた。
「Microscopic Endodontics」は、外科的歯内療法に威力を発揮するほか、特に「根管内の器械
の破折」の処置方法に対する従来の概念を変えた。
Microscopic Endodonticsによれば直視下で目標を補足して、超音波スケーラーにより「歯根象
牙質の最小限の除去」で破折片を浮遊させ、器械的に破折片を除去することが容易である。しかし
対象が極めて小さいために術式に使用する器具も従来品の流用は困難で、新たな器具の開発が迫
られている現状である。
当講座では「Ti−Ni形状記憶合金の歯科応用」の一環として、1994年秋から根管内で破折した器械
の除去装置の設計試作を行っており、これを「根管マニプレータ」と呼称している。
今回「Microscopic Endodontics」専用に設計した「根管マニプレータ」の把持力を測定したので発
表する。(続く)
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在宅診療用携帯吸塵ボックス |
昭和大学歯学部歯科理工学教室 高柴重幸 |
T はじめに
介護保険法が本年度4月より導入され、また、歯科訪問診療における保険点数改定など医療保険制度
の充実に伴い在宅訪問診療を行う機会が増えてきた。しかし、歯科訪問診療の際には携帯用タービンを
始めとして、エンジン、X線撮影装置、簡易バキュームなどの機械設備、その他小さな機器や薬品など、
かなり多くの器材を運搬しなければならないケースも予想される。このことが歯科の訪問診療を今までし
り込みさせていた一因であり、この問題を解決するためには訪問診療専用のコンパクトな機械設備の開
発が望まれている。その一つ、集塵ボックスにおいても、各種メーカーより様々な在宅診療用の開発が行
われているが、今回は演者自身の経験から発想した在宅診療用の集塵ボックスを開発した。(続く)
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口腔介護支援のための移動歯科技工室車の開発 |
大阪歯科大学 歯科技工士専門学校 末瀬一彦 |
【はじめに】
65歳以上の人口は総人口の14%を超え、急速に高齢化社会に突入したわが国において高齢社会に
対する社会的基盤の蓄積は必ずしも十分とはいえない。本年、介護保険制度の施行とともに口腔介護
の重要性が取り上げられ、とりわけQOLの観点から「おいしく食事を営む」ための咀嚼機能の確立が
必要で、補綴治療に対する迅速で現実的な対応が求められる。歯科診療は特殊な器械設備が必要で、
小手術などの外科などの外科的処置を伴うために外来歯科診療を基本とするが、今後は高齢、有病、
障害などのために要介護者に対する訪問歯科診療が必要になってくる。
近年種々なポータブル器具や車椅子、補助具の開発によって単なる応急処置から一歩進んだ歯科診
療の提供を行うことも可能となってきた。一方、要介護高齢者のニーズは咀嚼機能の回復であり、口腔
内の現況から見て有床義歯や歯冠修復などの補綴治療のウェートが大きい。しかし、訪問歯科診療に
おいては空間的、時間的、物理的制約が大きいことも事実である。このたび歯科のチーム医療による口
腔ケアサービスの提供を目的として、口腔介護支援のための移動歯科技工室車が開発されたので紹介
する。(続く)
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在宅診療器具の利便性をめざして |
京都畑山歯科医院 畑山佳之 |
【はじめに】
超高齢社会に突入していくなかで、在宅歯科診療の実態は必ずしも充実した状況にあるとは言えない。
確かに、通常の診療室における診療とは違い、様々な制約や機器の部分的使用不可など、円滑な診
療を行うにはその妨げとなる要素が多いのも事実であるが、それ以前に、マンパワー、すなわち在宅
で歯科治療を切望している弱者の為に何とか役立とうという司会の基本的な気概がまだまだ少ないと
いう風潮が、こうした現状に繋がっているのではないかと考えている。
したがって、在宅歯科診療は決して特別なものではなく、病む人とそれを診る人というごく自然で重要
な関係の充実にその成否はかかっているのではないだろうか。(続く)
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在宅訪問に於ける歯科技師と要介護者と介護者のパイプ役 |
京都畑山歯科医院 在宅訪問歯科衛生士 小枝道子 |
【はじめに】
歯科衛生士の立場から生まれました一部を紹介します。在宅にかかわり4年目に入ります。歯科衛生
士の役割は高齢者の立場と介護者が何を求め、何を望んでいるか。そして、介護者は、要介護者以上
にニーズを上げてきます。例えば、入れ歯を作ってほしいとか。本人の希望よりも強いです。しかし、要
介護者は、それほど望んでなかったりします。何故なら、今更痛い思いは嫌とか、お金かかるなどと、
寝たきりで人に会わないからいらないなどと、そんな両者の狭間に立たされます。診療室にいるときは、
歯なしのお口には入れ歯は入れてほしいし作ってほしいと思いました。健康な方でも痛い思いは嫌です
し、当然全身に痛みや、マヒがあると憂鬱になり心も閉じこもりがちになります。口の中なんかと思われ
ても仕方ありませんが、そこを何とかアプローチしながら先生との連携を取りながら進めていけるための
パイプ役が訪問歯科衛生士だと思います。そしてキユアの後のケアを、入れ歯装着後の着脱をフォロー
アップしなければなりません。(続く)
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補助器具を一体化させた万能歯ブラシ |
北海道医療大学歯学部附属病院歯科技工部 柿崎税 田中春樹
北京大医学部附属人民病院 鄭京紅 |
はじめに
私たち人類は、美味しく食事することが人生最高の楽しみなのではないのだろうか。
そして、その楽しみの後に歯を磨くのは当然当たり前のことではあるがT.P.Oによってはなかなか磨けな
いのが実状である。しかし、現在様々な旅行用歯ブラシや、手のひらサイズのコンパクト歯ブラシが市販さ
れ非常に便利な社会になって来ている。
だが、これらの歯ブラシでは、いるも使用している歯ブラシのようには上手く磨けないのが現状である。
何故上手く磨けないかというと、これらの歯ブラシは持ち運びの便利さを重視するあまり、重要な部分まで
コンパクト化しすぎた為に、本来の目的を達成できなくなってしまったと考える。今回私達は、歯ブラシ自体
をコンパクト化するのではなく、通常使用している歯ブラシを加工し、歯磨きに必要な補助器具(歯間ブラシ
、デンタルフロス、デンタルミラー)を一体化させた歯ブラシを考案した。(続く)
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